ニット生地
2023年04月06日

ニット生地(編地)の種類が知りたい!機能性やデザインの違いを解説


ニットというと、セーターを思い浮かべる方が多いのですが、実はニットとは、編み物全般を表す言葉です。ニットは伸縮性があり、肌にフィットする着心地のよさが魅力です。

しかし、一口にニットといっても、編み方や素材の違うさまざまな生地があります。そこで今回は、それぞれのニット生地の特徴についてご紹介します。

1.ニット編地にはどんな種類がある?

ニット生地の種類には、さまざまなものがあります。デザインや用途に合わせて、特長を活かしたものを選ぶことが大切です。

1-1.メリヤス

メリヤスとは、平編みを行った生地を指し、別名天竺と呼ばれることもあります。ニット生地の基本となる編み方で、なめらかな肌触りと伸縮性のよさが特徴です。Tシャツや肌着、カーディガンなどに使用されることが多い傾向にあります。

1-2.フライス(リブ)

フライスは、表と裏が同じように編まれた生地で、別名1目ゴム編みと呼ばれることもあります。その特徴はなんといってもその伸縮性のよさにあり、とくに横方向によく伸びます。そのため、タートルネックや子ども用のスパッツ、肌着などのフィット感が必要な時に最適です。

洗濯を重ねると、縦に縮み、横に伸びることを想定した上で、サイズ感を決定するとよいでしょう。また、伸縮性がある分縫いにくかったり、扱いにくかったりという面もあります。細い縫い糸を使ったり、圧力を下げたりするのがポイントです。

1-3.スムース(両バン)

目が細かく、細い糸を使用したものをスムースと呼びます。その名の通り、すべすべとしたなめらかな肌触りが特徴です。また、目がつまっている分、あたたかさを保ちやすいことから、寒い時期に肌着として使われることが多くあります。生地によって伸縮性に大きな違いがあるため、事前に確認しておくことが大切です。

1-4.リブニット

リブニットは、表面がストライプ上に見えるデザイン性の高いニット生地です。ゴム編みという方法で編まれていて、伸縮性が高いのが特徴です。Tシャツはもちろん、トレーナーの袖や裾部分などに部分的に使用されることも多くあります。ふんわりとした凹凸感が独特の表情をもっており、インテリアや小物づくりにも重宝されています。

1-5.ジャガードニット

ジャガードニットとは、その名前の通り、ジャガード織りの技法を使って編んだニット生地です。千鳥格子やチェック柄、水玉、花柄、幾何学模様など、さまざまな模様が表現できます。衣類はもちろん、ニット帽やマフラー、手袋などのファッション小物にもよく使用されています。

1-6.ダブルフェイス

ダブルフェイスとは、その名の通り、裏と表で表情が異なるニットを指しており、別名ダブルニットと呼ばれることもあります。一般的には、表が大きな編み目で、裏が細かい編み目であることが多いようです。ほかの生地に比べると厚みがあり、家庭用のミシンでも縫いやすいため、初心者の方でも扱いやすいといえるでしょう。

2.ニット生地には、素材の違いも!

ニット生地には、素材による違いもあります。着心地や取り扱いやすさが変わってくるため、素材にも注目して選ぶのがオススメです。

2-1.アルパカ・カシミヤ・ウール

より保温性を高めたいという場合にオススメしたいのが、動物繊維のニットです。代表的なものとしては、アルパカ・カシミヤ・ウールなどが挙げられます。動物繊維は、そもそも動物が体をあたたかく保つためにあるため、保温性や温度調節機能が高いという特徴があります。

また、アルパカやウールのチクチクした肌触りが苦手だという方は、しっとりとしたカシミヤ素材のものがオススメです。カシミヤ生地は、繊維の1本ずつがとても柔らかく細いため、なめらかな肌触りを実現します。

一方、丈夫なニットがほしいという場合には、アルパカ素材がオススメです。アルパカの繊維は、毛玉ができにくい上に、撥水性も持ち合わせています。アウターやコートの素材としてもぴったりです。

2-2.コットン

植物繊維であるコットンは、その丈夫さが魅力です。何度洗濯を繰り返してもヘタレにくいため、インナーとして活用されることが多くあります。また、静電気が起きにくい素材でもあるため、冬の乾燥した時期にもオススメです。

2-3.アクリル

アクリルは、化学繊維のひとつで、柔らかい肌触りが特徴です。一方で、動物繊維がもつ保温性はあまり期待できません。また、冬場の乾燥した肌には、チクチクと刺激に感じてしまうこともあるでしょう。肌にクリームを塗って保湿することで、刺激やかゆみをやわらげましょう。

3.まとめ

今回は、ニット生地の種類について、編み方や素材に注目しながらご紹介しました。ニット生地には、さまざまなものがあり、用途に合わせて使いわけるのがポイントです。より快適にニットを活用するためにも、ぜひ生地や素材に目を向けてみましょう。

新宿にあります「株式会社フィットニット」では、長年ニットの修理を専門として技術を磨き続けてきました。現在では、個人だけでなく法人からの依頼も数多くいただいており、その技術力の高さが自慢です。大切なニットの修理やお直しに関することは、ぜひお任せください。